「猫のまんま」秋の段2

ガン見【がんみ】出典:日本語俗語辞書より
「ガンガン見る」を略したギャル語だが、次第に性別に関係なく若者全般に使われる言葉となる。 ガン見は「じっくり見る(じぃーっと見る)」「ジロジロ見る」といったニュアンスの言葉である(不良が使う「ガンを飛ばす・ガンをつける」とはニュアンスが異なる)。

<新解釈>ガン見【がんみ】 :松永解大辞典より
猫たちがご飯やおやつを欲したり、トイレ掃除の要求、猫ベットのベットメイキングをやれと飼い主に目で訴える猫の人間に対するコミュニュケーションの取り方の一つ。又気分がよければ飼い主と遊んでやってもいいよという気持ちをほのめかす行為。飼い主がにシカトした場合、猫たちの仕返しとして「ミイラ化した昆虫」やタイミングがよければ「排泄物」のお土産を飼い主の歩くところに置いていくことになる。

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「ブツブツブツ、、、」

 

「おい、ソイ。どうした?一人でブツブツ言って。」

      ジーッ

   ジーッ、、、

 

「お。おい、なんだよ!ソイ。ジッと見つめて!何かおいらに文句でもあるのか?喧嘩なら受けて立つぞ!」
「今朝、おいらのエサをお昼前に残してたのに、横取りしやがって、、、やるか?」

 

「違う、違う。きいちゃん!ごめん、ごめん。やっぱり、僕ら猫同士でジーッと見ると喧嘩になっちゃうけどさ。人間をジーッと見る場合とは意味が違うんだよね

 

「何だよ、それ?」

「こないだね、僕が『ご飯、ご飯』って父ちゃんにお願いしてたらさ、『うるさい!』って怒られちゃってさ。それで僕、昨日からジーッと父ちゃん見つめて訴えることにしたの。

「ヒヒ、、そい、お前鳴き方半端ないもんなあ。おいらだってお前の鳴き声時々うるさいって思うもん。」

「ひどーい、きいちゃん。だって父ちゃんいつも家にいるとき音楽かけてるでしょ、だから聞こえないかなと思ってさあ。」

 

「そういえば、おいらたちを保護してくれた母ちゃんたちがお前のこと紹介するときに『おしゃべりなソイです。』って言ってたなあ。」

 

「もー!母ちゃんたちもひどいなあ。僕が『おしゃべりな猫』?。確かに僕他の子達よりもよく鳴くから、『ギャー助』って呼ばれてたけどさ。」

 

 

「よし、わかった!ソイ。じゃおいらも付き合ってやるよ。おいらたちで父ちゃんに目で訴えよう!」

 

「ありがとう、きいちゃん!」

「で、何を父ちゃんに訴えるんだい?」

 

「僕はね、先ずは父ちゃん暇そうだから『一緒に遊ぼう』って」
「次はね、『トイレ掃除して』って」
「それからね『もう、眠いから一緒に寝よう』って」
「お部屋が寒いから『暖房入れてね』って」

「キイちゃんは何か訴えることはないの?」

 

「そうだなあ、、おいらはね」

「先ずはな『父ちゃん早く起きて朝ごはんくれ〜』って」
「次はな『小腹が空いたから、おやつくれ〜』って」
「最後はな『もっとうまいもんくれ〜』って」

 

「きいちゃん食べることばっかじゃん」

 

     ガチャ!

 

「あ、父ちゃん、ソファーのとこに座ったよ。」

 

「お、チャンスだ!」

「だね〜。キイちゃん!僕『お水取り替えてね』って訴えてみる。」

「よし、おいらは『ちゅーる』のおやつくれって訴える!」

 

「きっと父ちゃんわかってくれるよね。」

「わかった!じゃ、二人一緒に!見つめるぞ!」

「せ〜の〜」

    ジーッ

     ジーッ、、、

 

「ソイ、念が足りない!」

「うんわかった!せ〜の〜」

 

    ジーッ

     ジーッ、、、

      ジーッ、、、

「父ちゃん鈍いなあ〜。」

 

    ジーッ、、、

「ダメだ、こりゃ。父ちゃん気づかないや。なんか疲れちゃった。」

「キイちゃん、もうひと頑張りだってば。」

 

「ふわあ〜〜、眠い。」

「、、、、、、」

 

「ケケケ、、、」

「、、、、、、?」

 

「え、キイちゃん?」

「あ、寝てる。レム睡眠が始まっちゃった。手もピクピクしてるし。」

 

「父ちゃんも寝てるし、、もう〜!!」

 

「でも、きいちゃん。あんなバンザイした格好でよく寝れるなあ。」

 

「ケケケ、、、」

「怖いよー、キイちゃ〜んの寝言」

 

 

「ケケケ、、、、」

 

 

 

 

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・・・・続き

秋の段3「雨に唄えば」はこちら↓

「猫のまんま」秋の段3

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