ご飯のお話 〜第三の故郷タイ編〜
ご飯のあれこれについてのお話 vol1:お国違えばご飯習慣も違うっタイ
挨拶は「ご飯食べた?」
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僕は仕事の関係で8年ほどタイに在住していたことがあります。
タイはタイ料理以外にも東南アジア料理・中華・和洋食も多彩。またタイならではの南国フルーツも所狭しと並ぶまさに「食の天国」だと思います。
現地でのスタッフやお友達も増えいまだに家族ぐるみにお付き合いをしている友人も多数できました。
第三の故郷とも言える大好きな国です。
知り合った頃は普通の挨拶「สวัสดี คุณเป็นอย่างไร?」(サバイデールパオ?)「こんにちは、元気?」というのが通例でした。
でも、次第に仲良くなってくるとこれが「คุณกินข้าวแล้วหรือยัง?」(キンカーオレオルヤン)「もう、ご飯食べた?」に変わってきました。
タイはお米を中心に果物なども豊富な国。あくせく働かなくても何とか食べられる?というお国柄なのか「食べられる」ということは当たり前。親しい友達には挨拶の代わりに「ご飯食べたの」という言葉が相手の健康や心配事がないのかを気遣っているのだと思います。「食べていない」という返事を聞くと何かしら食べ物を出してくれることがよくありました。
そんなある日、仕事が立て込み夜になっても夕食も摂ることができなく帰宅したある日、タイの友人のお母さんから電話がかかってきました。
もちろん、開口一番
「キンカーオレオルヤン?」
だったので、これから屋台にでも行って軽く「バミーナム(タイ風ラーメン)を食べようかと思っていたので
「ヤン」(まだ)
って何げに即答したのですがそれからが大変!
「なんで?具合が悪いのか?お金がないのか?」
「何か辛いことがあったのか」
と矢継ぎ早な質問。
「ひや〜、こりゃあ、まずいことになった」とすぐに察し
「あ、今から屋台に行こうと思ってるけど、、、」
と言ったのですが時、すでに遅し
「日本人は仕事しすぎ!会社悪い奴」、、、、
「文句言いに行ってやる」
ま、まずい!
「いやいや、そうじゃないんだけど」
と、モゴモゴ拙いタイ語で返事をするも、
「じゃ今から、ばあちゃんが作ったご飯と屋台でマンゴーでも買って友達といくから」
即電話を切られ、、、。
そうなんです、タイ人はまずご飯が食べたかどうかが大事な生活の基本なのだそうです。
写真:タイ国政府官公庁のhpより
食事は1日5〜6回
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また、タイでは複数回に分けてご飯やおやつを摂る人が多いです。1日5〜6回?。
すごく美人なOLさんでも通勤前におやつ(おかゆ系やスイーツ、パイナップルなどの果物)を買って食べながら仕事開始の準備。
しかも、仕事をしながらちまちまとまだ食べておられる。ランチタイムはレストランに行くか屋台からご飯を買ってくる。オフィス街であれば電話して近所のレストランから出前を取ると行った感じ。
お昼が終わるとビニール袋に入ったとてもとても甘い(練乳たっぷりなので、本当にめちゃくちゃ甘いです)「カフェエン」(アイスコーヒー)を買ってお茶の時間を満喫されます。
で、夕ご飯はお友達を誘って屋台かレストランで終了という1日。
もう、お気づきになられたかと思いますが圧倒的に外食・屋台の利用がほとんど。これは一般的な家庭に遊びに行くとよくわかりますが台所は小さくほとんど使用されていない。あったとしても外で簡易ガスコンロくらいなんです。富豪さんのお家になるとメイドさんがいるので作る家庭もあります。
お国柄というか文化というか、、、。
外食や屋台だとお金がかかる?のではと思われるでしょうが贅沢しなければ3食で約100バーツ(約¥300)もあれば十分かも、、。
僕が生活していた頃のタイ人の大卒の初任給は1万バーツ(約¥30000)位でした。麺類は数十バーツ、ご飯物でも50バーツくらい。アイスコーヒーや果物に関しては一人分10バーツ位なんです。日本食は当然ながら日本より割高。
華僑が多いので高級中華は日本より割と安く食べられたと思います。
写真:撮り人の個人的な旅のhpより
家族のご飯の時間はバラバラ
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もう一つタイの家庭でのご飯の様子をお話ししますね。
日本では帰りの遅いご主人の帰りを待っての家族揃ってのご飯が多いですよね。もちろん奥さんや子供達はいまかいまかと怒りながら(笑)の長〜い待ち時間。また記念日や家族の行事などは大勢でワイワイといった感じです。しかし、タイでは家族それぞれが好きな時に個々食べるというスタイルがほとんどです。それは、子供でも同じ。友人のお家ではお腹が空いたら小銭を渡して屋台でそれぞれの好きなものを買ってくるという感じでした。
理由を聞いたことがありましたが、「個人の時間を大事にして好きにやってる」ということでした。お母さんは家族のために一度に料理すれば経済的にも時間的にも効率的なような感じですけれどね。子供達が食べている時もお母さんは果物のおやつを食べてたりと本当に自由(笑)。
*全てのタイの家庭が同じというわけではありません。
追記:誕生日は太っ腹であれ
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タイ赴任中の僕の誕生日を迎えた時に、会社のスタッフや友人がお祝いしてくれるとのことでとても楽しみにしていたのですが、またもやカルチャーショックな洗礼が、、、。
誕生日の数日前、仲の良い友人が
「レストラン予約した?」
「えっ?」
「タイでは誕生日を迎える人がお友達を呼ぶレストランやホテルを予約するんだよ」
と教えてくれました。僕は20名くらいの人が来てくれるとのことだったのでバンコク市内のホテルの中華レストランを予約。
当然、予約するということは飲食代は全て主催主である誕生日迎える人、つまり僕なのですが、、、。
そうなんです、タイではお祝い会を開くときは主催者が全て段取るのです。
もちろん支払いも!中には来てくれた人にお小遣いを渡すとこもあるとか。
いやいや誕生日なんか祝って貰わんでもいいわい!披露宴かい!(笑)
ってな気持ちになりかけましたよ、さすがに。
集まってくれた友人たちは「微笑みながら」プレゼントをたくさんかかえて、、。
でも、なぜか、知らない人も(友達の友達の知り合い=全然知らない人)沢山来てるし(笑)。
案の定、食事後は大宴会となり支払いは予算を軽くオーバーし、現金が全然足りずにクレジットカードで支払いましたとも。
恐るべし「微笑みの国」タイランド。
でも、僕にとっては大好きな、そして大切な第三の故郷です。
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