novel
web連載小説:「猫のまんま」
田舎で静かに暮らす父ちゃんと里子として迎えた二匹の猫達のたわいもない毎日の「会話」でゆっくりと時間が過ぎていきます。でもそこにあるのは「命」の大切さとしっかりと結ばれた「愛」と絆だったのです。
この連載小説を書こうと思ったきっかけ
先代の猫を亡くしてこれから先は小さな命を迎えることはやめようと決めたばっかりだったのですが近所の猫がひょんなことから我が家に遊びに来るようになり「猫」の愛くるしさを改めて痛感。先代の猫が「早く次の仔達を迎えて僕の仲間達を幸せにしてあげて」と言ってくれたような気がして猫の里親募集のサイトから保護をされている方がたとのご縁がつながりました。北九州市の保護されている方のご自宅に伺い、事前にお問い合わせしていた「きい」「そい」二匹と初めて対面しました。極度に人見知りするこの仔達は「面会に来られても顔を見せることがないことが多いです。」とのことでゆっくりと他の猫達と遊んでいると、隠れている押入れから静かにゆっくりと現れて頭を膝に少し触れて戻って行きました。トライアル(希望する猫達とうまくやっていけるか)期間の詳細を聞いてさっきのことを話すと「本当に珍しいです。この仔達はとても仲が良くていつも一緒にいるので一匹づつトライアルに出てもお互いを探し、泣きわめくので里親候補の方から断念されるケースも多く里親探しは諦めていたところでした。」と答えて下さいました。また、希望していたこの仔達の保護の経緯も話して下さり「きいは小倉の繁華街で小さな頃から一人で暮らしているようで親も兄弟達もいなかったんです、繁華街のゴミ箱を漁り自分より大きな魚の食べ残しをズルズルと安全なところまで引っ張り一人で食べていたんです。日中も車の往来の激しい道路の脇でポツンと座っていることが多く見ていてとても切なくて、野良猫達の捕獲情報が入ったので何とかしなければと思い真っ先に保護した仔でした。だから思い入れも他の仔より深く、この仔が自分で選んでくれる方を里親様にお願いしたかったんです。」それを聞いた時に人間の世界でも「縁」があるようにこの仔達も生涯愛情を注いでくれる本当の里親になるべく人を探していたのかもしれません。僕がこの仔達から選ばれたのかどうかはわかりませんが一緒に暮らして行くことで「縁」から「絆」へと変わっていくであろうことを望み二匹を里子として迎えたのです。
その後、何度か保護猫活動をされている方と交流させて頂くうちに「猫に対する愛情」「小さな命と真摯に向かわれる思い」「誰よりも猫たちの幸せを願う気持ち」に胸打たれました。またご自身の生活までも犠牲にしながら保護猫活動を続けられるその行動に尊敬の気持ちでいっぱいになりました。僕もほんの少しでもお手伝いができるのならばと思い「保護猫活動」の現状や不幸な猫達を増やさない為にも一人でも多くの方に小さな命の尊さと「猫と暮す幸せな毎日」を文章から感じていただけたらいいなあと思い、拙いながらも文章に残していくことにしたのです。
「猫のまんま」のこれから
この小説は徒然に書く文章なので少しづつしか掲載できないかもしれません。大げさかもしれませんが僕とこの仔達が一緒に生きていた「記録」として残せていけたらと思っています。そしていつか『子供達向けの絵本』として完成させたいのも夢です。それはきっと大それたことかもしれません。ですが一人でも多くの方々に「猫と暮らすことの幸せ」を共感していただければ幸いですし、穏やかに暮らせる猫達が増えていくことを心から願って止みません。
〜この小説を全国で保護猫活動をされているすべての方々に心から感謝を込めて〜
「猫のまんま」 連載順 書き手: バイマックル松永
福岡で保護猫活動をされている方々のご紹介
こちらのブログから保護猫を迎えることや「猫カフェ」で愛くるしい猫達と触れ合うことができます。とても素敵な方々が運営されているので是非、お問い合わせされて交流を深められてはいかがでしょうか。
■ ねこランドAmlyさん
kayoさんとネイさんのお二人で運営されています。保護されている猫達は三十匹以上、お仕事で忙しい毎日を送りながらも一匹一匹に分け隔てなく愛情を注ぎ猫たちを健康にお世話をして下さっています。僕もこちらのお二人からご縁を頂き「猫と暮らす幸せな日」を過ごさせていただいています。お気軽にお問い合わせされてみてください。
■ 五匹の猫さん
猫カフェのオーナー馬場さんが保護猫活動をされている方々を力強く支えて下さっています。お店はどこかフランスの香りがする素敵なメニューやおしゃれな内装です。猫達が愛嬌たっぷりで出迎えてくれます。こちらのコーヒーやスイーツで特におすすめなのは「タルトタタン(りんごのタルト)」。絶品です!